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理科
ISJ本部 北本
わくわく科学実験
これまでイチダスを通しておよそ60回(15年)にわたり、たくさんの科学実験を紹介してきました。そして、このたび市田塾のHPで実験の様子を動画でアップすることとなりました。第1回の内容はこれまでイチダスで最も多く扱ってきたテーマである「気圧」に関する実験です。「気圧っていったい何?」という人のために、少しくわしく説明してみましょう。
地球上には地上から数十kmもの高さまで、空気の層があります。空気は軽いとはいっても、これぐらいの高さになるとやはり重くなります。そのため、地上では1㎠あたりおよそ1kgもの物体が乗っている力がかかります。これを気圧(大気圧)といいます。空気にそれだけの力があるとはなかなか実感しにくいので、今回はこの気圧を実感できる実験をやってみたいと思います。
※この実験は火を使うので少し危険です。やけどに注意して行いましょう。また、できるだけ保護者の人といっしょに行うようにして下さい。
材料
- 空き缶
- 火ばさみ
- 軍手
- アルコールランプ(ガスコンロ)
- バケツ
- 水(お湯)
実験方法
- 空き缶に水を少し入れます。
- アルコールランプで加熱します。すると、グツグツと音がし始め、開け口から湯気が出てきます。少しこの状態で待って下さい。
- 空き缶を火からおろし、逆さまにして水の入ったバケツにつけます。すると、ボコッと大きな音を出して空き缶がへこみます。
(※このとき、水がはねるおそれがあるので、気をつけて下さい。)
実験動画
なぜ、空き缶がへこんだの・・・?という人へ
空き缶に水を入れてふっとうさせると、水蒸気が発生して、中の空気が出ていきます。そこでふたをして冷やすと、中にたまった水蒸気が冷やされて水になり、中には何もない状態になります。すると、空き缶には1㎠ あたりおよそ1kgもの大気圧がかかっているので、空き缶がつぶれてしまうのです。みなさんは弁当やおわんのふたがあきにくくなるという経験をしたことはないでしょうか?これも同じ理由で起こる現象です。