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24大学入試情報

2024年度大学入学共通テストを終えて

 今年度の大学入学共通テストが、2024年1月13日と14日に全国668会場で実施されました。志願者数は49万1,914人(昨年51万2,581人)で、昨年比2万667人の減少となりました。志願者数のうち現役生は41万9,534人(昨年43万6,873人)で昨年比1万7,339人の減少となりましたが、現役生における共通テスト志願率は45.2%で過去最高となっています。引き続き、国公立大学志向が高いことや、私立大学も共通テストを利用した選抜方式を採用するケースが増えてきていることが要因といえます。

 共通テストが始まり4年目となり、各教科とも出題意図や難易度が明確になり安定してきたと思われます。出題傾向や形式についても、昨年度と比べて大きな変化はなく、「思考力、判断力、表現力」を特に重要視した問題作成となっています。しかし、中には教科書には記載されていない資料や実験などを扱う問題も出題されており、受験生は初見の問題でもあきらめず、粘り強く立ち向かっていくことが求められます。これらの問題では、資料や問題文から得られる情報と、授業や教科書で学んだ知識を基に関連づけて推察、考察する力が求められます。また、限られた時間の中で与えられた文章、資料、図表などの内容をしっかり理解した上で解答を完成させなければならないため、事前に入念な訓練が必要となります。

今年度の共通テストの特徴的な問題

【英語】

 リーディング第4問では、「英語クラブの教室環境を快適にする」というテーマで、記事やアンケート結果、グラフなどを読み解きながら答える問題が今までにはない形式となりました。さまざまな情報を組み合わせて答える必要があり、受験生にとって難しく感じた問題だったと思われます。

 リスニング第5問では「ガラスの特性として“あてはまらないもの”」を選択させたり、名詞や形容詞ではなく動詞から始まる選択肢を選択させたりしました。動詞の主語が何なのかをすぐに思い浮かべられる高い英語力が必要でした。見開き2ページのインパクトも大きく、文章量も著しく増えており、市田塾の卒塾生に聞くと、試験後に泣いている受験生を複数見かけたとのことでした。そのわりにはこの4年間でもっとも高い平均点となっていますので、最後まであきらめず解ききることが大切です。

【国語】

 第1問(現代文)では、文章Ⅰと文章Ⅱという2つの評論文を読んで答えさせる過去2年の出題とは異なり1つの評論文から出題され、問1~問5はセンター試験の頃の第1問とよく似たタイプの設問となりました。間違っている選択肢には気づきやすいものが多く、比較的解きやすかったといえます。また、第4問(漢詩)は、基礎知識があって文法的に理解できても、解釈能力がなければ難しかったのではないかと思われます。

 新教育課程で学んだ高校生が受験する次年度以降の共通テストでも、このような問題が出題されるかはまだわかりませんが、どのような形式にも幅広く対応できるようにしておく必要があります。

【数学】

 数学Ⅰ・数学Aでは、共通テストになってから毎年出題されている日常の事象を題材とした問題として、今年は「電柱の高さと影の長さの測量」について出題されました。さらに、近年出題が増えている分野の融合問題として、「2次関数と図形の融合問題」も出題されました。数学Ⅱ・数学Bは、論理的思考力を問う問題が多くなりました。出題者の意図をくみ取って解くことが難しい問題が多く、選択肢に紛らわしいものもありました。計算量があまり多くなかったことで、数学が得意な受験生はすぐに解答できたようですが、苦手な生徒にとっては多くの時間をかけてしまい、最後まで解くことができなかったのではないかと思われます。

 

第一志望校合格に向けて

 2022年度から高校で始まった新学習指導要領に対応した「新課程入試」が、次の2025年度入試から始まります。共通テストにおける「情報Ⅰ」の追加や科目・出題範囲・試験時間の変更など、注意すべき点が多くありますが、市田塾高等部では受験生一人ひとりの第一志望校合格に向けてしっかりと対応できるよう今後もていねいに指導してまいります。

 

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