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入試情報最前線
實森紀人
24中学入試情報
2024年度 中学入試最前線
2024年度中学入試はコロナ禍の影響をほぼ受けることなく、以前に近い形で迎えることができました。その結果、近畿圏全体の中学受験者数は約1万7300人で昨年度から増加しました。少子化とはいえ、中学受験の熱は年々高まっていると言えます。
ただし、奈良県内では受験者獲得に苦労した中学校が多い結果となりました。下の表にもある通り、昨年度に比べて受験者が増加したのは東大寺学園・智辯学園・帝塚山・奈良学園登美ヶ丘の4校だけです。受験者が増えた影響もあり、実質倍率は4校とも上昇しました。特に東大寺学園は男子だけの募集であるにもかかわらず昨年度に引き続き900名を超える受験者を集めました。最難関校を目指す生徒が全国から受験に来たのでしょう。また、奈良学園登美ヶ丘は受験者数で系列校の奈良学園を初めて上回りました。最難関校の併願先としても認知されてきたことや、4日目午前に行われるC日程の受験しやすさもあって受験者が増加しています。
受験者が減少した中学の中で、特に奈良学園は100名近く受験者が減少し、実質倍率も過去5年間で最低の1.24倍となりました。3年前の受験者数がピーク時にかなり難化したことにより、受験を敬遠する傾向が続いている状況と思われます。また、西大和学園は受験者が若干減少し、合格者数も減少したので受験者減少校の中で唯一実質倍率が上昇しました。受験者が減少したとはいえ、1日程で千人を超える受験者を集めるのはさすがだといえます。
2025年度の近畿圏統一入試解禁日は1/18(土)が予定されており、その募集要項は例年7月~9月にかけて学校のホームページで公開されます。保護者の皆様におかれましては最新の情報に注意を払いつつ、受験を考えている学校の説明会に積極的に参加しましょう。
2024年度 奈良県主要国公私立中学校の入試結果